サイトの引っ越しです

サイト popo-papa.com へ引っ越しました。
「アダモと子ポポの大冒険」とフェルト制作ブログも一緒です。
これからもよろしくお願いします。

やってきた日 ２ バックの中で

パパ：もうちょっと、きみが来た日のことを話したい。
ポポ」私、バックに入れられて、自転車のかごにいたみたいで、すっごく揺れたり、
　　たまに飛んじゃったりして、どうなるのかと思ったよ。
パパ：よくあの子たちもつれてきたよね、結構遠かったはず、４，５キロはあったよね。
　　あれは２月９日、平日の午後だったよ。後で、「フクの日」って記念日にしたんだ。
ポポ：「フクの日」か。いい日だね。
パパ：「先生、連れてきた」って、Ｋ君が、スポーツバックから君を取り出したんだ。
　　驚いたね、うれしかったね。連れてきてくれたＫ君、Ｓ君には悪いことした。
　　何にもお礼をしなかったからね。
　　（　この子を大切に育てよう、それがお礼の代わりだ）なんて、勝手に思っていたよ。
ポポ：私の最初の印象はどうだった？
パパ：不思議な動物って感じ。まず毛の色が不思議。薄茶に、紫がかった、それでいて
　　グレーにも見える・・そしてひょろ長い肢、ふわっと軽くて手のひらにおとなしく乗った、
　　こりゃ、手乗り犬じゃ、と、ちょっと嬉しかった。
　　間もなく夕暮れになって、狭い庭を君は探検するみたいににおいをかいだり、
　　時々走り回ったりしていた。なんか夢のような記憶だよ、
ポポ：私は、お父さんの手が大きくて、あったかいなって思った。
　　やさしく抱かれてとても安心した。ああ、もう大丈夫なんだなって。
　　自転車で揺れてるときは真っ暗だったでしょう、急に明るくなって、お父さんの
　　声が聞こえて、その声がやさしくて、「ああ、私、このうちの子になるんだな」
　　って、すぐに分かった。
パパ：そうか、確かに君はとっくに僕の犬みたいになじんでたっていうか、自然だったね。
　　夕食は、なにを食べさせたんだろう。まさか猫まんまじゃなかったよね。
ポポ：よく覚えてないけど、私おなかすいてたから。
パパ：がつがつ食べなかったから驚いたっていう印象が残ってる。たいてい、イヌってのは、
ポポ：がつがつ食べる？　
パパ：うん、そう？　動物って感じで。どんなにかわいい顔しててもね。
　　君は、なんか犬らしくなかった。
ポポ：あんまり食欲ある方じゃないのね私。だからやせ細ってて。
パパ：なんか上品な感じがしたよ。
ポポ：上品？フフ、とんだ見込み違いね。
＜何やら意味ありげですね。では次回＞